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教材研究ノート | 第6回

夜の観察を、どう成功させる?

小4理科「月と星(月や星の見え方)」の授業を、全国の先行事例から考えます。これは"正解の指導案"ではありません。「こう考えたら面白いかも」を集めた、授業づくりのヒント集です。

小4・理科|先行事例つき|指導案・観察カードつき|© School Stock
夜空で月と星の位置が変わる様子を見上げる子どものイラスト
同じ半月が、午後6時と8時では位置がちがう。星の集まりも、並び方は変わらないのに位置が動く。時刻と位置を関係づけると、「東→南→西」が見えてきます。
このノートは、先生方の実践の上に立っています。
ここに並べた導入や手立ては、全国の先生・研究会・教育センター、そして文部科学省・JAXA・NHK for School などの資料から学んだものです。参考にした実践には、本文中と末尾に必ず出典と元サイトへのリンクを付けました。指導案の文章はそのまま写していません(要約と、私自身の言葉で書いています)。児童・学校の内部情報は含みません。敬意を込めて、リンクから原典にあたっていただけたら嬉しいです。

4年生の「月と星」。この単元の最大の難所は、内容ではありません。肝心の観察が、授業中にはできないことです。月も星も、見えるのは夜。子どもが家で観察してくるしかない。だからこの単元の勝負は、「家庭での夜の観察を、どうやって成功させるか」にかかっています。観察さえ成立すれば、月も星も「東→南→西」へ動くことに、子どもは自分で気づけます。

この記事は、全国の指導案や実践、国・JAXA・NHKの資料をもとに、「面白い導入」と「夜の観察を成立させる手立て」を並べたものです。どれが正解、という話ではありません。気になったものをつまんでもらえたらと思います。

01この単元の勘どころ

「授業中にできない観察」を、どう成立させるか

学ぶことはシンプルです。月は日によって形が変わり、時刻によって位置が変わる。星には明るさや色のちがいがあり、星の集まりは"並び方は変わらないが位置が変わる"。どれも、時刻と位置を関係づければ見えてきます。問題は、その観察が夜・家庭・晴れの日という3つの条件に縛られていること。ここをどう設計するかが、この単元のすべてです。

EDUPEDIAの実践は、まさに「授業中にできない観察を成功させる工夫」を主題にしています。観察を"宿題に丸投げ"にせず、授業で観察のやり方を練習し、目印や時刻をそろえ、天候の予備日を用意する。観察が成立して初めて、この単元の学びが立ち上がります。 出典:EDUPEDIA「4年理科『月と星の位置の変化』〜授業中にできない観察を成功させる工夫」

02面白い導入くらべ

食い違いから・半月の日をねらう・予想を立てる

導入のねらいは、「調べたい」という必要感と、観察の見通しを持たせることです。先行事例を型別に並べました。◎は個人的に「これは効く」と感じたものです。

タイプ1|食い違いから問いを生む

おすすめ導入ネタ面白さのツボ出典
◎「昨日の月、どこにあった?」子どもの記憶を出させると、時刻も位置もバラバラで食い違う。「じゃあ、ちゃんと調べよう」が自然に出る。観察の必要感が生まれる。各実践
○月はどっちに動く?太陽と同じ? 反対? 予想を立ててから観察へ。太陽の学習(既習)とつなぐ。みんなの教育技術

タイプ2|観察日を戦略的に選ぶ

おすすめ導入ネタ面白さのツボ出典
◎上弦の月(右側が丸い半月)の日に合わせる夕方に見えて、宵のうちに観察できる。授業を月齢カレンダーで逆算して設定すると、観察の成功率が上がる。数日前からうっすら見え始める。みんなの教育技術ほか
○満月+オリオン座など明るい星星は、明るく見つけやすい星の集まり(オリオン座・夏の大三角など)を選ぶ。「これなら見つけられる」の安心感。各指導案

タイプ3|ICT・映像で補う

03夜の観察を成立させる手立て

この単元の生命線

観察が成功するかどうかは、事前の準備でほぼ決まります。先行事例の工夫を集めました。

観察は、宿題に丸投げしない。昼のうちに練習して、目印と時刻をそろえる。それだけで、成功率が変わる。 先行実践の工夫より

04「位置の変化」を深く読む仕掛け

時刻と位置を関係づける

05生活とつなぐネタ

まとめ・活用の引き出し

06「こう考えたら面白いかも」1時間プラン例

正解ではありません。先行事例から組んでみた、たたき台です

家で観察してきた記録を持ち寄り、月と星が「東→南→西」へ動くことに気づく1時間に組んでみました。これが正解ではありません。(前もって、観察の練習と月齢に合わせた観察日の設定が済んでいる前提です。)

本時(観察記録を持ち寄り、位置の変化を整理・45分)— たたき台
出し合う
8分
家庭観察の記録カード(午後6時・8時)を持ち寄る。「月はどうだった?」
整理する
15分
クラスの記録を方位(東・南・西)の帯に貼っていく。月がだんだん西へ動いたのが見えてくる。
くらべる
12分
星の記録も同じように整理。並び方は変わらないのに、位置は動くことを確かめる。
つなぐ
5分
既習の太陽の動きと重ねる。「月も星も、東→南→西」。
まとめ
5分
分かったことを書く。「時刻がたつと、位置が変わる」。次の観察の見通し。
刷って使える 本時 指導案(1時間) 観察記録を持ち寄り、位置の変化を整理する本時案。ねらい・展開・板書・評価まで。自作・A4印刷用。 刷って使える 観察カード 方位・時刻・高さ(こぶし)・目印・スケッチを、午後6時と8時の2回分。家庭観察用。自作・A4印刷用。
出典・参考にした資料と先行事例

敬意を込めて。指導案・資料の本文は転載せず、要約と自分の言葉でまとめました。くわしくは各リンクから原典にあたってください。
(各サイトの内容・リンクは執筆時点のものです。リンク切れの際はご容赦ください。)

指導案・指導計画(教育センター・学校・国)

  1. 文部科学省「評価事例 第4学年『月や星』」|PDF ↗
  2. 宮城県総合教育センター 第4学年「月と星」指導計画(全7時間)|PDF ↗
  3. 兵庫県 和田小学校 第4学年 理科学習指導案「月や星」|PDF ↗
  4. 和歌山県 第4学年「月や星」指導計画|PDF ↗

授業アイデア・観察の工夫

  1. EDUPEDIA「4年理科『月と星の位置の変化』〜授業中にできない観察を成功させる工夫」|ページ ↗/「月と星(理科実験 指導案)」|ページ ↗
  2. みんなの教育技術「小4理科『月と星』指導アイデア」|記事 ↗/「星や月の動き」|記事2 ↗
  3. Gakkenキッズネット「理科『月と星』参考資料集」|ページ ↗

映像・宇宙教育

  1. NHK for School「見えない月をさがせ〜月を観察しよう(理科4年 ふしぎ大調査)」|番組 ↗
  2. JAXA宇宙教育 教材データベース「月や星の運動と見え方」関連資料|PDF ↗

この記事は、国・自治体・NHK・JAXAの公開資料と全国の授業アイデアをもとに、School Stock が要約・再構成しました。図はすべて自作です。教科書の本文・図版、児童の情報は含んでいません。

School Stock は、現役の小学校教員がつくっている無料の教材と道具の棚です。「授業をこう考えたら面白いかも」を、これからも単元ごとにためていきます。→ このサイトについて
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