のる。おす。目をとじて歩く。この日は、体でわかることがたくさんある。だからこそ、先に知っておくべきことがある。
車いすの人は、自分の体にあった車いすをつかい、なれた道をふつうに進んでいく。きみがきょう 1時間のって「むずかしい」と感じるのは、なれていないからでもある。
じゃあ、なにがほんとうのこまりごとか。まちのほうにりゆうがあるこまりごとだ。3センチのだんさ。きゅうなスロープ。ものがおいてあるろうか。エレベーターのないかいだん。それはなれではどうにもならない。
だからきょうさがすのは、まちのほうの問題です。
名前を知っていると、体験の日の説明がすっと入る。とくにブレーキとティッピングレバーはかならずおぼえよう。
| じそう用 | のっている人が自分でハンドリムをまわして進む。後輪が大きい |
|---|---|
| かいじょ用 | 後ろの人がおす。後輪が小さめで、車につみやすい |
| 電動 | モーターで走る。レバーでそうさする。坂道でも自分で行ける |
| 1 | だんさにまっすぐ正面から向く。ななめはあぶない |
|---|---|
| 2 | 「だんさを上がります」と声をかける |
| 3 | グリップを下におしながら、ティッピングレバーを足でふむ。キャスター(前輪)が上がる |
| 4 | そのまま前に進み、キャスターをだんの上にそっとのせる |
| 5 | さいごに後輪をおし上げる。もち上げるのではなく、ころがして上げる |
かならずうしろ向き。前向きで下りると、のっている人が前に投げ出される。うしろ向きで後輪からそっと下ろし、それからティッピングレバーをふんでキャスターをうかせたまま下がり、しずかに下ろす。
下り坂もうしろ向き。これも同じりゆう。
やってみると気づくはず。2〜3センチのだんさでも、キャスターはひっかかる。そしてそのだんさは、まちのあちこちにある。
アイマスクをつけると、あんないするがわの言葉が、どれだけたりないかが分かる。2人1組で、かならず両ほうをやってみよう。
「そこ、気をつけて」と言っても、まったくつたわらない。じぶんが言っていたことばは、目が見えている人どうしのことばだった。それが、やってみると分かる。
| スロープ | だんさをなくすさかみち。きつすぎると車いすでは上がれないので、かたむきにきまりがある |
|---|---|
| 多目的トイレ | 広くて、手すりがあって、車いすのまま入れる。ベビーベッドがあるところも多い |
| エレベーターの鏡 | おくのかべの鏡は、車いすで後ろ向きに出るとき、後ろが見えるようについている |
| 低いボタン・カウンター | すわったままでとどく高さ。エレベーター、けんばいき、まどぐち |
| 車いす使用者用駐車場 | 広くて入口に近い。ドアを大きく開けないとおりられないから広い。ここに止めない |
| ヘルプマーク | 赤に白のハートと十字のマーク。外から分かりにくいけれど手助けがいる人がつけている |
スロープ1本つけるのにも、お金と工事がいる。当事者の人たちが長いあいだ声をあげて、法律やきまりができて、やっとかたちになったものが多い。いまきみたちがかんがえている「こうしたらいいのに」も、そのつづきにある。
3回の体験がこれでおわる。点字、手話、車いすとアイマスク。3つとも、おなじ問いにつながっている。
「安心・安全なまちって、なんだろう?」 7月にきみが書いたこたえと、いまのこたえは、おなじかな。