「身ぶり」でも「日本語のおまけ」でもない。手話は、それだけできちんとつうじるひとつの言語。まずそこからはじめよう。
これは全日本ろうあ連盟という団体の説明をもとにしたことば。ポイントは2つある。
ひとつめ。手だけで話すのではありません。まゆ、目、口、かおのうごき、体の向き。ぜんぶが手話の一部です。手だけまねしても、つうじません。
ふたつめ。手話には、手話のならべ方(ぶんぽう)があります。英語と日本語でならべ方がちがうのと同じです。
手話は、声で話す日本語とおなじねうちのことばだとされている。2011年にかわった法律(障害者基本法)に、「言語(手話をふくむ)」とはっきり書かれた。
福岡県にも「福岡県手話言語条例」があって、令和5年4月1日からつかわれている。手話通訳の人をふやすこと、さいがいのときに情報をとどけることなどが書いてある。おなじようなきまりは、全国で 659の自治体にできている(2026年7月29日げんざい)。
耳のきこえない人、きこえにくい人が、みんな手話をつかうわけではありません。
手話をつかう人。補聴器や人工内耳をつかう人。口のうごきを読む人。筆談がいちばんらくな人。組み合わせてつかう人。ひとりひとりちがう。だから本人に「どれがいいですか」ときくのがいちばんはやい。
手話はうごきと表情のことば。文章で「右手をこううごかす」と書くと、まちがっておぼえてしまう。まちがった手話はつうじないし、しつれいになることもある。
だからうごきは、うごく映像で見て、体験の日に本人からならう。ここでは「どのことばをならいたいか」だけえらんでおこう。
おはよう / こんにちは / こんばんは / さようなら / はじめまして / よろしくおねがいします
ありがとう / ごめんなさい / うれしい / たのしい / かなしい / すき / すごい / だいじょうぶ
わかる / わからない / もういちど / ゆっくりおねがい / なまえ / なに / どこ / いつ / はい / いいえ
がっこう / せんせい / ともだち / いえ / たべる / のむ / トイレ / みず
たすけて / あぶない / にげる / じしん / かじ / びょういん / だいじょうぶですか / てつだいましょうか
NHK 手話CG:日本語のことばを入れると、CGが手話をして見せてくれる。→ https://www.nhk.or.jp/strl/signlanguagecg/searchJSL/
新しい手話の動画サイト(手話言語研究所):あたらしくきまった手話の動画。→ https://www.newsigns.jp/
おうちの人といっしょに見よう。見たら「これであってる?」と体験の日にたしかめるといい。
| テレビのニュース | 画面のすみで手話通訳の人がうつる番組がある。手話だけのニュース番組もある |
|---|---|
| 市役所・県庁のまどぐち | 手話ができる人がいるまどぐちや、タブレットで遠くの通訳者とつなぐしくみがある |
| 大きな会やイベント | ステージのよこに手話通訳の人が立つ。学校の行事でもつくことがある |
| さいがいのおしらせ | 知事や市長の会見のとなりに手話通訳の人が立つ。熊本の地震のときもそうだった |
| 手話の会・サークル | まちの公民館などで、手話をならう集まりがある。だれでも入れるところが多い |
| 学校 | 音楽会で歌に手話をつけたり、クラブ活動でならったりする学校がある |
9月23日は「手話言語の国際デー」。世界中でイベントがひらかれ、まちが青くライトアップされることもある。
手話はそのうちのひとつ。ほかにもたくさんのしくみがある。まとめて「情報保障」とよばれる。むずかしいことばだけど、いみはかんたん。「その人にとどくかたちで、情報をわたす」ということ。
| 手話通訳者 | 話しことばを手話に、手話を話しことばに、その場でなおす人。しけんに合格した「手話通訳士」もいる |
|---|---|
| 要約筆記 | 話をみじかくまとめて文字にする。紙に書くほうほうと、パソコンでうって画面にうつすほうほうがある |
| 筆談 | 紙やボードに書いてやりとりする。お店のレジに筆談ボードがおいてあることもある |
| 字幕 | テレビや動画の画面に出る文字。声を文字にかえるアプリもふえている |
| ヒアリングループ | マイクの音を電気の波にかえて、補聴器や人工内耳に直接とどけるしくみ。ホールや窓口にある。「耳マーク」が目じるし |
| 電話リレーサービス | 通訳のオペレーターがあいだに入って、手話や文字を声にかえ、電話をつなぐ。2021年7月1日から、だれもがつかえる公共のしくみになった。119番もかけられる |
| 光やふるえで知らせる | チャイム、目ざまし時計、火さいほうちき。音のかわりに光る、ふるえる |
体育館のひなん所で、「次のはいきゅうは 3時です」と放送が流れる。耳のきこえない人には、なにもおきていないのとおなじだ。紙に書いてはるだけで、それはかわる。
熊本の地震のページもあわせて読んでみよう。→ ぼうさいのところへ
相手の顔を見て話す。手で口をかくさない。後ろから声をかけない(きこえない)。肩をそっとたたくか、前にまわる。
まちがえてもいい。つたえようとしていることは、ちゃんとつたわる。そしてさいごにかならずこれをかんがえる。「まちのなにをかえればいいんだろう?」